名古屋市南区の「道徳」では映画撮影も行われた!?地名の由来や見どころを解説!

レトロな町並みが残る、名古屋市南区の「道徳」。実はこの町、過去に映画撮影が行われ、名古屋市の一大観光地だったのです!
地名の由来や観光地化した理由など、その歴史を知ることで、道徳エリアの魅力を感じられますよ。
なぜ「道徳」と名付けられた?

全国的にも珍しい、「道徳」という地名。まるで“道徳のある町”といった厳かな印象を与える名前ですが、なぜこのような独特な地名がつけられたのでしょうか?
江戸時代後期の新田開発に由来
地名の由来には、幕末の新田開発が関係しているのだとか!元々は、尾張藩が農民のために替地として与えていた「御替地新田」という土地だったようです。
その後、徳川家の方針でもあった「道義を以て徳を施す」という言葉から、地名を「道徳新田」へと改称。これが、現在の「道徳」の由来となっています。
昭和初期の「道徳」は一大観光地だった!

道徳エリアでは、昭和初期にさまざまな文化や娯楽施設を誘致。レジャーランドが作られたことで、観光地のごとくにぎわうようになります。
その背景には、戦前の日本映画界をけん引した映画会社「マキノ・プロダクション」の撮影所が関係していたといわれているのだとか…!?
道徳公園では映画の撮影が行われた!
いまも地元住民の憩いの場となる「道徳公園」の一部には、かつて「マキノ中部撮影所」が。ここでは、映画の撮影も行われていたのだそう!
昭和2年には、「日本映画の父」と呼ばれた牧野省三の50歳記念として、剣戟映画『實録忠臣蔵』の撮影も行われました。当時、映画の撮影が行われることが大きく宣伝され、およそ5,000人もの見学客が道徳へ集まったといわれています。
遊園地やスケートリンク、映画館まで!
この盛り上がりに乗じて、道徳エリアに作られたレジャーランドには、映画館や遊園地、温泉など、さまざまな施設がありました。昭和初期に作られた人工の山「道徳観音山」の頂上には、伊勢湾が見渡せる展望台があったのだそう。さらに、くりぬかれた山の中には、名古屋市内で初の屋内型スケートリンクまで!まさに“最先端のアミューズメントパーク”として盛り上がりを見せたのだそうですよ。
レトロな町並みを楽しむなら「道徳」へ
昭和初期には、観光地として大いににぎわっていた道徳。レトロな町の風景に、当時の面影を感じられます。ここでは、現在の道徳エリアの見どころを紹介していきます!
繁華街の面影が残る「道徳銀座商店街」

道徳駅前にある「道徳銀座商店街」は、昔ながらの雰囲気が感じられる道徳のメインストリート。多くの飲食店や酒場、映画館などが立ち並んだころの、にぎやかな町の面影が残っています。
地元住民の「キレイ」と健康を支えるフェイシャルサロンも

かつて商店街として栄えた道徳通にあるのは、「メナードフェイシャルサロン泉楽通」。地域の方々の拠りどころとして、愛され続けています。
美しさをキープするための施術やカウンセリングはもちろん、体質や肌の状態に合わせた美肌レッスンや、定期的なスキンチェックなど、親身に相談に乗ってくれますよ。肌も身体も健やかに整えたいという方は、ぜひ気軽に訪れてみてくださいね!
「メナードフェイシャルサロン泉楽通」についての詳しい情報はこちら
https://mina.nagoya/magazine/area/shop/menardfacialsalon-senrakutori/
商店街の利き酒師が店主を務める!大正10年創業の酒店面影が残る駅前には55年以上続く居酒屋も

利き酒師の資格をもつ店主が営む「京枝屋酒店」。300種類を超える焼酎をはじめ、日本酒やワインなど、バラエティー豊富な品ぞろえが特徴です。
名古屋市内ではここでしか購入できないレアなお酒もあり、県外から訪れる方も多いのだそう。プレゼントにもぴったりのオシャレなパッケージの焼酎や、珍しいヨーグルトのリキュールも並びます。飲み方やシーンに合わせたお酒を提案してもらえるので、お気に入りのお酒がきっと見つかるはずですよ。
「京枝屋酒店」についての詳しい情報はこちら
https://mina.nagoya/magazine/area/shop/kyoedaya/
「道徳公園」のクジラ像は町のシンボル

南区のなかで最も古い歴史をもつ「道徳公園」。昭和6年頃から一般開放され、昭和16年にボート池や鯨池などの整備が完了しました。
公園のシンボル「クジラ像」は、愛知県海部郡出身のコンクリート製彫刻・建造物職人である後藤鍬五郎によって製作されたもの。平成22年には、名古屋開府400年を記念して行われた「夢なごや400」事業で、グランプリの「どえりゃあ大賞」にも選ばれたのだとか!
公園内でひときわ目をひく「クジラ像」は、現在も地域の人々に親しまれています。すぐ近くにある蛇口をひねれば、クジラが水を噴くという仕掛けも。テニスやバスケットボール用のコートなどもあり、緑の多い癒やしスポットとして地元住民からも愛されています。
「道徳公園 歴史探索編」についての詳しい情報はこちら
https://mina.nagoya/magazine/area/walk/doutoku-park-1/
「道徳公園 健康運動編」についての詳しい情報はこちら
https://mina.nagoya/magazine/area/walk/doutoku-park-2/
主な交通手段は名鉄常滑線「道徳駅」

道徳エリアへのアクセスは、名鉄常滑線「道徳駅」が最寄り駅です。名古屋駅まで11分、金山駅までは7分で移動できちゃいます!ぜひ一度、訪れてみてくださいね。